いよいよ2015年シーズンが開幕です。
今年もツインリンクもてぎで5時間というシリーズ2番目の長丁場。
この開幕戦に向けて、ここまでオフシーズンに昨年最も手をつけたかったエンジンのビルドアップに着手しました。開幕ギリギリの完成になってしまい、テストが出来なかったことは悔やまれますが・・・。
さらにはマシン側の軽量化にも開幕戦に間に合う範囲で若干の変更を施しました。このアップデートで開幕戦に挑みました。
木曜午後の走り始め、昨年の最終戦で使用した中古タイヤながら好感触を得ていきます。若干の懸念は昨年出たブレーキを強く踏み込んでいった際のタイヤロックが頻繁する現象です。今回MOTECにしたことで
多少は改善されるであろうを予測しておりましたが、初日から同症状が出たために、少しの不安を覚えました・・・。
そして金曜日、フレッシュタイヤも含め、タイヤのグリップを上げていった際のマシンフィーリングを確認するとともに、ガソリン搭載量なども変化させ、決勝を想定したセッティングを詰めていきます。
ダンパーの使用も昨年のデータを反映したアップデートしたものに仕様変更し、スプリングも改良、結果、昨日のブレーキロック現象はタイヤグリップのおかげも手伝って、大分軽減された印象で、かつ昨年に比較して、決勝想定アベレージタイムが2.5〜3秒ほどアップして、オフシーズンのアップデートの成果を実証しました。
そして土曜日。
開幕戦なので土曜日朝にウォームアップがあり、予選に向けての最終確認。そこでも予選用セッティングとしては、決勝セッティングが決まっているために、変更幅を最小限にしました。
加藤近藤ともに16位となり、総合でも予選16位となり、決勝に挑みます。
5時間の長丁場。天気予報では残り1時間ほどで雨が降るかもという微妙な予報に・・・それも加味したレース戦略を数通り組み、12時19分レースがスタートしました。
序盤、Aドライバー加藤が着実にポジションアップし、14位までポジションアップ。通常ルーティーン約1.2時間ほどでドライバーチェンジ。タイヤ交換は無しで、雨の可能性も加味してロングスティントもできるように給油。
相変わらずのピットストップの速さも手伝って、Bドライバー近藤は自分のスティント内で12位までポジションアップ。
まだ雨が降りそうにないのでまたルーティーン通り1.2時間ほどでピットイン。再び加藤にドライバーチェンジ+タイヤ交換+給油をしてピットアウト。おそらくどこのチームよりも速いピットワークで再び送り出す!
ここまで昨年のレースラップよりもやはり2.5秒ほど速く、また、ライバルマシンの状況を調べると、1時間付近から大幅にタイムが落ちる現象が各車に見受けられました。
確証はありませんが、我々と違うサイズのタイヤを履く、S2000あたりはおそらくコンパウンドが変わっており、ある時期に極端にグリップが落ちるという現象。これからのレースを考えると面白い展開ができるのかなと・・・。
昨年と違い、ほとんどのチームがマシン、チーム力ともにパワーアップしており、トラブルが出ず、耐久レースながら、スプリントレースに様相でレースが進みます。
加藤も順調にスティントをこなし、11位でバトンタッチ。
懸念された雨も茂木地方だけを奇跡的に逸れてくれて、最終スティントの近藤も気持ちよくドライで。
後半戦、やはりどんどんタイムが落ちる各チーム。我々は変わらず、決勝セッティングがドンピシャで、タイヤのグリップ、給油量等ほとんど関係なく、同じラップを刻んでいきます。
このレースラップの安定は、昨年1年を戦ってきた加藤近藤ともにレベルの高いレース展開ができていたので、今後も非常に楽しみです。
そしてイレギュラーピットを選択するチームが数チームあり、ピットタイミングを出来るだけ遅らせ、残り15周ほどをスーパースプリントで挑んできました。さすがにこの状況は防ぎようもなく・・・非常に残念ながらポイント圏内から脱落してしまいました・・・。
ただ、昨年より大幅にアップデートできたことで決勝中に昨年のチャンピオンマシン軍団であるS2000とバトルが出来るまでになっており、次戦以降にも予定しているアップデートがより可能になっていけば、今後さらに面白い展開になって行くことと思います。
次戦は5月24日、SUGOです。ロードスター向きのコーナーリングサーキット。
今から胸が高鳴ります!
滑川 健 (チーム監督)
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