マシン特性的に最も苦手とする富士スピードウェイ。
日本屈指のロングストレートを誇るコース。しかも7月という夏開催・・・エンジンには相当な負荷がかかり、毎年様々なドラマが起こるレースです。
前週に、パーティレースランキングトップの若手19歳、堤優威選手をテスト。
梅雨の最中、あいにくのコンディションでしたが、初めてのS耐マシンをそつなく乗りこなし、この富士戦においてS耐デビューというチャンスをゲットしました。
木曜日、早々に搬入と設営をチーム毎度のことながら全員で迅速に済ませ、午後のスポーツ走行でテストを重ねました。
雨の中、Aドライバー加藤、Bドライバー近藤、Cドライバー堤と順調にメニューをこなします。特に今回がデビューレースのCドライバー堤には多くの時間を与え、木曜日金曜日と最大限に時間を割き、マシンを習熟してもらいました。
さすが19歳でのS耐デビュー。
各方面で反響があったようです。
あとは、スピードを発揮して確固たる地位が築けるか頑張ってもらいたいところです。
予選
午前中にフリー走行があり、この週末唯一のドライ路面。
今年のST4クラスはレギュレーションの変更やS2000チームの自主規制によるリストリクター口径変更で、稀に見る大混戦です。
我々ロードスターも、昨年から毎戦毎戦少しずつアップデートを繰り返し、どんどんとスピードを増し、レースが面白くなってくる領域を手に入れつつあります。しかし、Aドライバー加藤がアタックしている最中から雨粒が・・・。
Bドライバー予選時にはウェット路面へ・・・。
もちろん始めて予選に挑むCドライバー堤も降るウェットでの予選となってしましました・・・。
初速のパワーで劣るマシンは、降るウェットになってしまうとなかなかの苦戦を強いられ、思うようなタイムを刻めないもどかしい予選となってしましました。
しかし、決勝は今シリーズ最長の8時間レース。
気持ちを切り替え、密度濃いチームミーティングを行いました!
日曜日
日曜日も雨。。。
いつもよりかなり早い決勝スタート時間。
9時の時点でスタート進行が始まり、9時55分のスタートまでグリッドで待ちます。
ここでなんと雨が止んでしまいます。
天気予報でも不安定な予報でしたが、まるで誰かがレースを楽しくするためにわざとしているようなタイミング。
Aドライバー加藤によりいよいよローリングスタートが切られます。
安定感抜群の加藤でもさすがに皮むきをしていないレインタイヤではなかなかペースが上がらず・・・しかも気温が7月とは思えないほど寒く、これではタイヤも温まらない・・・監督として、このタイヤをチョイスしたことは申し訳なかった反省点です。
そして、加藤の予定スティントの2/3ほどで路面は若干乾き始めました。。。
ここで勝負に出ます。
この難しい路面でもBドライバー近藤の技術であれば、大丈夫と判断。
どこよりも早くピットインし、まだ路面は濡れているにも関わらず、もちろんドライスリックタイヤを選択。
今回は近藤を褒めたいと思います。
素晴らしいスティント、しかもロングスティントを難なくこなし、ハーフウェット時にはどこよりも速いラップタイムを刻み、チームに最高の貢献をしてくれました!
気まぐれな天気はまたも雨を降らせます。
近藤のロングスティントも予定していた周回数に達していない間に、路面は見る見るウェットへ・・・。
限界まで近藤で引っ張り、中間スティントは今回デビューのCドライバー堤に任せました。初めてのS耐(耐久)レースで、しかも8時間と長く、難しいコンディションは少しコクだったかもしれません。。。
天気予報では堤のスティント40分で雨が上がるという予報だったので、この雨の時間のみ、最低限のスティントとなってしましました。
そして再び、若干乾き始めたコンディションは、前のスティントでも抜群のパフォーマンスを発揮してくれた近藤にお願いしました!!
またまた最高のドライビングを魅せてくれ、今回もスーパーロングスティント!
本当にチームに近藤がいてくれて良かったと、チームスタッフが全員思ったレース内容で、一時期クラス21位まで沈んだクラス順位もついにポイント圏内の8位まで上がってきました!
そして小粒が落ちる最終スティント。
安定の加藤は、マシンをしっかりとゴールまで運び、昨年惨敗だったこの富士8時間を8位という、前回SUGOに続く、連続入賞という形で終えることができました!
チームの士気も高く、次戦までにまたしっかりとメンテナンスを行い、抜群のマシン信頼度で挑んでいきます。
これからも皆様、応援よろしくお願いいたします!!
滑川 健 (チーム監督)
チーム員も募集中です!お気軽にお問い合わせください。
tc.corse@gmail.com